【経営学部セミナー】11/27(土) 「ヨーロッパの一員としてのスペインの経済?文化と位置づけについて」 を開催しました

講師: ジャイル?モレーノ先生(スペイン貿易庁)
日時: 2021年11月27日(土曜日) 15時00分~16時00分
会場: 365体育投注_365体育备用网址-中国竞彩网官方首页あだちキャンパス よりオンラインライブ配信

 

講師にジャイル?モレーノ先生をお迎えし、スペインの経済と貿易の現状やヨーロッパにおける雇用問題の現状について講演していただきました。

 

モレーノ先生の所属するスペイン貿易庁はスペインの物産?サービスの輸出、スペインへの投資を促進するための組織で日本のJETRO(日本貿易振興機構)に相当します。世界85か国に事務所を持つ大きな組織です。

 

ご講演はまずスペイン経済やスペインへの海外からの投資の現状から始まりました。

 

意外と知られていないのですがスペインのGDPは1.2兆ドル程度と世界14位、EUでは2位の経済規模を誇る国家です。海外からの投資も多いのですが、その一定割合は中南米に進出する企業からの投資で構成されています。これは、中南米に投資を行うとき、スペイン経由で行うと税金が安くなるためであり、非常に特殊な例と言えます。

 

スペインの貿易相手の大半はEU圏内の国々で、その意味でEUに依存した「単一経済」であるのが現状です。対日輸出はあまり大きくありませんが、豚肉、医薬品などの従来からスペインに強みのある物産品に加え、近年では風力発電のための風車部品など高度な技術を要する製品の輸出も増えているのが注目するところです。

 

スペインはいろいろな特色も持ちます。例えば「生活の質」調査ではスペインは世界1位になりました。また、観光資源に関する調査も世界2位と非常に優れています。企業の構成比率は中小企業が高く、いわゆる「残業文化」があるなど日本と似ている部分もあります。

 

このような反面、スペインは問題も抱えています。その1つが雇用の問題です。例えば、大学を卒業した新卒者は日本のようにすぐに就職して給料を受け取ることができず数か月の無休研修を受ける必要があります。

 

また、日本のように新卒者の就職枠が存在しないため、新卒者は就職時に既卒者との激しい競争に巻き込まれ若年層の就職率がとても低くなっています。このような現状を踏まえ、これからスペインを始めとするヨーロッパに進出する若者には十分な業務経験とキャリアを身につけることを勧めます。

 

なお,参加者は15名(教員1名,学生14名)でした。

 

グローバルビジネスに関するセミナーを今後も実施する予定です。
詳細につきましては、経営学部ホームページでお知らせいたします。IMG_20211127_155736.jpg

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